今治市公会堂においてガバナー村田省蔵氏をはじめとして、大阪の露口、今井、堀の各氏、岡山の木原氏などの有力ロータリアンを迎え、さらに村上今治市長等地元来賓多数臨席のもとに晴れの発会式が行われ、多くの人々の祝福と感激のうちに今治ロータリークラブが発足した。
会員20名。会場は今治商業銀行会議室を拝借した。昼食には駅弁をとり駅弁クラブとしての異名を博したのであるが、これは必ずしも田舎町ゆえのことではなく、日本RCの祖、米山梅吉氏のロータリーは質実の精神によって運営すべしという教えにならったものである。
以上のような経過のもとに、今治RCは全国で第13番目、四国では第1号クラブとして発足したのである。当時、他の12クラブは6大都市をはじめとして福岡、札幌、広島などの大都市にあっただけであり、人口5万余人の四国の田舎町にロータリーが誕生したことは他の大都市から見れば大きな驚異であり、その存続があやぶまれさえしたのであるが、その後の歩みは発展の一路をたどり、今日、長いしかも充実した歩みをつづけてきたのである。
このことは積極進取といわれる今治人の気質の中にロータリー精神を立派に育てあげる土壌が十分にあったためであり、ロータリー精神と今治人気質が固く結びつき、特に発足当時において確固とした精神が吹きこまれ、ゆるぎない基盤作りができていたためであり、わたくしたちは、あらためて先人の偉業に対し心からの感謝の念を捧げずにはおれないのである。
12月26日に、第3733号として国際ロータリーに登録される。