今治ロータリークラブの歩み

今治市で年次大会開催

ー1968年10月19日
1968年次大会 第368地区年次大会

 本年は年次大会の年である。昨年来、周到綿密な配慮のもとに準備を進めて来たが、ガバナー出身クラブとしての面目をかけ、その成功を期さねばならぬ。神村会長より特にこの点についての要望があり、一同総力を結集して当たるよう決意を新たにする。

10月17日

 年次大会の準備はその後も各委員会毎に数多くの問題点を克服しながら着々と進められ、また委員会相互の連絡調整も円滑に行われ、準備万端滞りなく完了。大会開催を直前に控えた17日、今治市公会堂にてコホスト役の今治南RCとの合同例会を開き、大会委員長真鍋一音氏、総務委員長原精也氏等より大会運営についての最終的な説明があり、打ち合わせを行う。

10月18日

 前夜懇談会を今治グランドホテルにて開催し、大会決議案についての協議、当面する問題点について研究討議を行う。

10月19日 大会第1日

 第368地区の兵庫県及び四国4県の71クラブより1,300名余の会員、家族を迎え、今治市公会堂において、斎木ガバナー(姫路)主宰のもと、藤山一郎ソングリーダー(東京西)が名タクトを振り、ロータリー・ソングの大合唱のうちに大会は始まる。

 四大奉仕部門別協議会に続いてノートルダム清心女子大学学長渡辺和子女史の「自由のきびしさ」と題する記念講演が行われた。これは人間が理想的境地に到達した際に、何をしても矩(のり)を超えることのない真の自由が得られることを説いたものであるが、敬虔な求道者の内奥の叫びというにふさわしい女史の主張は、満堂の聴衆の心をゆさぶるような深い感動を与え、まさに大会行事中の圧巻として絶賛を拍した。

 この後「ロータリーの現在と将来を語る」のテーマのもとにパネル・ディスカッションが行われた。モデレータ/三宅徳三郎パスト・ガバナー、パネラー/直木太一郎、滝川清一、宮崎研一各パスト・ガバナーというトップクラスの錚々たる顔ぶれであり、ロータリーの本質、そのあり方について教えられる所の多い討論が行われた。

 渡辺女史の講演が人間としての目指すべき理想的境地が説かれたのに対し、このディスカッションはロータリアンとして目指すべき理想的境地が説かれたものであり、後年、とかく渡辺女史の名講演の影に隠れ、このパネル・ディスカッションのことはあまり話題にのぼりはしないものの、ロータリアンとして学ぶべき貴重な教えの数々が語られていることを忘れてはならない。

 このように大会第1日はまことに充実した内容であった。最後にアトラクションの催し、加藤登紀子とザ・シャデラックスの歌と演奏(=NHKミュージック・アルバムの公開録音)にしばし聞き入り、一日の疲れをいやして大会第1日を終える。

10月20日 大会第2日

 前日行われた部門別協議会の研究討議の内容について詳細な報告があり、四大奉仕のあり方、その進め方について理解を深める。続いて出席優秀クラブの表彰、次年度大会開催地を西宮市に決定し、最後に花柳徳兵衛舞踊団の古典的なゆかしさと美しさのおりなす日本舞踊をを観賞。フィナーレは藤山一郎ソングリーダーのタクトのもと、全員手をつないで1,300余名の大きな友愛の輪を作り、ロータリー・ソング「手に手をつないで」を高らかに歌い、大拍手のうちに大会の幕を閉じた。

 大会終了後のエクスカーションとして大山祗神社-瀬戸田耕三寺-尾道コース、琴平-小豆島-高松コース、道後-面河渓-松山コース、松山-高知コースの4班を準備。今治に別れを告げ、各人思い思いのコースへ出発した。

1968年次大会 今治銀座商店街も年次大会開催を歓迎 パストガバナー自由討議 年次大会第1日のハイライト、パストガバナーによる自由討議 ロータリーソング斉唱 年次大会で声高らかに歌う 巡回文庫用自動車 地区大会開催記念として第368地区から今治市に贈った巡回文庫用自動車 地区大会記録誌 尾越会員編集の地区大会記録誌